'19年3月16日~17日 蓼科山でスマホフリー!

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⛰️縦走部としてはこの冬最後になる雪山登山へ行ってきました。向かった先は蓼科山(2,531m)。八ヶ岳連峰のほぼ北端に位置する、日本百名山です。

 

今回は迷った末に車で行くことにして、チェーンを買いました。これまで一度もチェーンをつけたことがなかったので、自宅でちょっと練習もして。それでも一抹の不安はぬぐえませんが、一人じゃないし、まあなんとかなるでしょう🚐💨

f:id:arakabu625:20190318075631j:image(家で練習)

 

◼️スマホフリー宣言!

出発の日(3/16土)の早朝、新宿駅南口のモンベル近くに車を停めて、私は公衆電話ボックスを探していました。実は今朝スマホを家に忘れて来てしまったのです。(スマホが手元にないだけで、自分でもよくわからないこの不安な気持ちはなんなんだ!?)自宅を出て、高速道路に乗ったあとで気がついたのですが、今日が単独行だったら間違いなく引き返していたでしょう。それくらい落ち着きません。

 

まだ朝の6時前でしたが、ようやく見つけた公衆電話で妻をたたき起こし、スマホを忘れたことを伝え、明日まで連絡とれないけど心配しないようにと言ったらなんだか少し気持ちが落ち着いてきました。

 

「我スマホを忘れたり。今日から明日まで、我はスマホの呪縛から解き放たれり、すなわちスマホフリーなり!汝らも我に続きスマホを捨てよ!山に出でよ~!」

三々五々集まってきたメンバーにも高らかに(やけくそに)こう宣言した私でした。

 

◼️蓼科へ

中央自動車道の諏訪南インターを降り、茅野市街を抜け、メルヘン街道からビーナスラインに入りました。1月に来た北八ヶ岳ロープウェイ(北横岳)入口を過ぎ、さらに高度を上げていきます。路面凍結や積雪を心配していましたが、すずらん峠・女乃神茶屋前の登山口までチェーンを着けることもなく無事到着。さらに、20台程度と聞いていた駐車場にも運良く1台分のスペースを見つけることができました。9時20分過ぎ、新宿駅前から3時間弱の道のりでした。

f:id:arakabu625:20190318153031j:image(支度中のアイミ君と私)

 

登山口ですでに標高は1,700mを超えています。駐車場で準備を済ませ、9時45分頃に入山しました。

f:id:arakabu625:20190318214647j:image(登山口の辺り。まだアイゼン未装着)

 

コースタイムは無雪期で登り3時間、下り2時間です。昼食を軽食で済ませる前提で、今回は山頂まで3時間半で見積もりました。

 

◼️アイミ君、まさかの…

蓼科山は雪深く、周りの木々にも雪が残る絵に描いたような冬山の景色が続きます。空を見上げると一面に青空が広がっていました。一昨日くらいまで天気予報は雪マークが付いていて、吹雪の中の山登りを覚悟していたのにね~。

f:id:arakabu625:20190318230610j:image(いい天気)

 

今日はいよいよ八ヶ岳ブルーのお出ましかなー、なんて話しながら調子良く登っていたときでした。四人の最後尾を固めてくれていたアイミ君が「ちょっとごめん。俺お腹が痛くて、とても頂上まで行けそうにない。」と言いました。

 

一同「ええっ!?」です。「その辺の雪をかき分けて、やったら?」と、屋外で排出することにかけてはベテランの私が提案しましたが、アイミ君はまだその一線を飛び越えるつもりはないようです。下で待ってると言うアイミ君に車のキーを渡し、私たちは登りと下りに分かれました。10時40分、アイミ君まさかのリタイア。

f:id:arakabu625:20190318233131j:image(リタイア前のアイミ君)

 

◼️山頂へ

標高的にちょうど中間地点となる標高2,120mの標識がある所に着きました。時計を見て、ほぼコースタイム通りだなと思った記憶があるので、11時20分くらいだと思います(LINE経由でメンバーの写真をもらっているので、撮影時間がわかりません)。

f:id:arakabu625:20190319071448j:image(中間地点)

 

ここまで順調です。アイミ君がリタイアしたことも忘れて、結構楽しそうな私たち。

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中間地点を過ぎて、しばらく緩斜面が続いたあと、山頂までほぼ一直線の急登が始まりました。アイミ君の代わりに最後尾を登っていた私でしたが、前を行くちか&まりのペースにさっきからどうしてもついて行くことができません。太ももやふくらはぎに乳酸が溜まってダルさが抜けず、足が上がらないのです。急登続きでアキレス腱も悲鳴をあげていました。心なしか頭も痛い。(おかしいなあ、俺もなんだか体調おかしいなあ)暑くて、オーバージャケットを脱ぎました。

f:id:arakabu625:20190319214649j:image(ふぅふぅ💦)

 

樹林帯を抜けたところで立ったまま昼食休憩を取りました。ゴツゴツした溶岩が雪の上に露出した、荒涼とした山頂の一部が見えます。もう頂上まで30分もかからないでしょう。あれほど天気がよかったのに、いつの間にか辺りはガスで覆われていました。雲が雪を運んできたようで、チラチラと雪が舞っています。風も少し強くなってきました。

f:id:arakabu625:20190319214945j:image(山頂方向)

 

雪の上に頭を出している赤いポールと先行者の踏み跡を頼りに山頂を目指しました。視界が全く効かないので、足元の踏み跡から外れないことだけに集中します。この日一番の緊張した場面でした。山頂に向かって右側から巻くようにルートをたどっていくと、山頂と反対側へ下るルートの分岐点に差し掛かりました。その先の蓼科山頂ヒュッテは雪に埋もれて、屋根だけがかろうじて見えています。

f:id:arakabu625:20190319180638j:image(標識の向こうに屋根だけが)

f:id:arakabu625:20190319081241j:image(あと少しだ)

 

確か13時20分頃だったと思います。私たち3人はようやく蓼科山(2,531m)山頂に到着しました。

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蓼科神社奥宮

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山頂付近のモンスター
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山頂から見る八ヶ岳ブルーの空と360度の大パノラマは、今日は残念ながらかないませんでした。次回アイミ君と一緒の時まで取っておくことにしましょう。

 

◼️下山

雪が降り続く山頂を後にして再び樹林帯に入り、急坂を先頭で下っていると、途中から登山道の雪面がまっ平になってきました。どうやら先行者がヒップそりで下っているようです。登山道の踏み跡は完全に消え、延々と平らな雪面の急坂が続いています。まるで雪の滑り台です。雪が柔らかいので、体を斜めにしてかかとの方からザクッと踏み込むと足場が作れるのですが、雪面の下の状態がわからないので踏み込むたびに気が気ではありません。これはとても危険だと思いました。このまま夜を迎え、凍結でもしたらさらに危険度は増すでしょう。

 

これでやっと理解できました。少し前に読んだ誰かのブログで、同じように登山道をヒップそりで下った跡に遭遇したブログ主が『ひどいマナー違反だ』と怒る場面があったのです。そのブログには怒った理由が書かれてなかったので、私はなんで怒っているんだろうと不思議でした。そうか、理由はこれだったんだ。こんな豆知識はどんな雑誌や本でもお目にかかったことはありませんが、大事なマナーだと思いました。

 

雪の滑り台に手こずりながら下っていると、前方に見慣れた登山者を発見しました。「おーっ、アイミ~!」

「へへ、待ってたよ」

4時間ぶりの再会でした。お腹も治ったようです。ちかちゃんが、蓼科山の雪をバックに4人で写真を撮ろうよというのでパチリ。次は山頂で撮ろうな!

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さあ、あとは下山するだけです。アイミ君と合流した場所は中間地点よりもずいぶん上の方でしたので、まだまだたっぷり1時間以上はかかるでしょう。私は下りに入ってからずっと右足の小指と両足の親指に痛みを感じていましたが、アイミ君の笑顔に元気をもらいながら足の痛みを忘れて下山を急ぎました。

そうして、たぶん15時半頃、全員無事に蓼科山登山口まで戻ってくることができました。

 

◼️白樺湖

今夜は近くの白樺湖畔に宿泊します。四人部屋&素泊まりの格安ペンションを見つけました。ペンションに行く前に茅野市内のスーパーで食料品とお酒を買い、ケーキ屋を探して今月が誕生日のちかちゃんとまりちゃんのバースデーケーキを買いました。スーパーで買い出しして、宿で宴会するというこのパターンが大大大好きな私。さあ、今夜はしこたま飲むぞーっ!

f:id:arakabu625:20190319182534j:image(カンパーイ)

 

さて、翌朝のこと。荷物をまとめてペンションを出発しようと車に乗り込んだら、助手席のアイミ君が「遠回りになるけど白樺湖を一周してみない?」と言いました。その時私はなんだか助手席の彼女から「まだ帰りたくないわ。遠回りして」と言われたような気がして、「オッケー」とハンドルを逆に切ったのでした(なんのこっちゃ)。しかし、そのおかげで白樺湖の対岸からこんな素晴らしい蓼科山を見ることができたんです。

f:id:arakabu625:20190319185652j:image(手前は凍った白樺湖

 

別名《諏訪富士》の名の通り、美しい姿をしています。今回、山頂からの景色は望めませんでしたが、最後に素敵な景色を私たちに用意してくれた蓼科山。こんなことをされては、また来ないわけにはいかなくなりました。

 

終わり

 

えっ?スマホフリーはどうなったかって?そういえばこの2日間、スマホを忘れたことさえ忘れていました。時々はいいかもですよ、スマホフリー♪

 

(今日の一枚)

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(おまけ)

f:id:arakabu625:20190320121434j:image泊まったペンション

 

おしまい