テント泊準備:暴走列車編②

続きです。

 

⛰️ドキドキしていました。

これは雑誌や他人のブログの話ではないのです。一緒に山登りを始めた最も身近な山仲間がテント泊の準備を済ませたというのですから、それはすごい現実感を伴って私の気持ちを揺さぶりました。

(そうだ、次はテント泊登山だ!俺もテントを担いで山に行こう!)

そんな感じでドキドキしたのだと思います。この日から私のテント泊準備が一気に加速していきました。

 

まずは購入直前までいっていたリュック選びからです。私がバルトロに狙いを定めた経緯を簡単に書くと、当初はカリマーのクーガー(55〜75L)を本命にしていました。日帰り用もカリマーのリッジを使っていて、その作りの良さや使い勝手の良さにとても満足していたからです。テント泊用に人気があることも聞いていました。しかし、バルトロはさらにその上を行くテント泊用リュックの定番と言われていることも知っていました。ただ、だからこそちょっと外したいという気持ちが最初は強かったのです。

 

しかし、そのバルトロがモデルチェンジをして、旧モデルが1万円以上安く売られていることを3月になってから知りました。これは今が買い時じゃないのか?そう思って実際の店頭に行ったら、確かにこれまでのモデルが旧モデルとして大幅値引きされていたのですが、その横に新モデルがでーん!と鎮座していたのです。もうダメでした。旧モデルは担いでみることさえせずに新モデルに一目ぼれしてしまった瞬間でした。

 

翌日の会社帰りには、自宅からそう遠くない浦和のパルコに入っている好日山荘に立ち寄りました。ここでも旧モデルが大幅値引きされていましたが、もうニューモデルしか目に入りません。そのバルトロ65Lを手に取って品定めしていたら、店員が重り入れましょうと9kgの重りを詰めてくれました。ついにバルトロを担ぎます。まずヒップベルトを腰を覆うようにしてギュッと締めました。次にショルダーベルトを体に沿ってシュッシュッと引き、チェストベルトをパチンと締めて、最後にショルダーベルトの上についているベルトをクイ~ッと引っ張って本体を背中に密着させた時の感触は今も覚えています。言葉で表すのは難しいですが、まるで後ろからリュックに抱きつかれたような感じとでも言えばいいのでしょうか。(これは間違いない!)心の中でそうつぶやきました。

 

買おう。そう思って、その場で店員になにか安く買える方法はないかと尋ねました。

好日山荘の会員カードは持ってますか?ポイント付きます」

「うん、持ってる」

「パルコカードを作るとさらに5%引きになります。入会するとお買物券ももらえます。年会費1年間は無料です」

「じゃあ作る」

「わかりました、それじゃ担当者を呼んできます」

やってきたパルコカードの拡販員みたいな人に連れられてカード作成カウンターに移動したのでした。

 

確か30分もかからずにクレジット機能の付いたパルコカードが出来上がったと思います。早いですね〜。目と鼻の先に好日山荘の店舗も見えます。しかし、ここで私は少し冷静さを取り戻していました。なにせ定価4万2千円です。明日テント泊に行くわけでもないし、ここは一旦帰ろう。帰ってゆっくりネットも調べてみて、それでも間違いないと思えたらここで買おう。それまで待っててね、ネイビーブルーのバルトロちゃん♪ そうして私は再び好日山荘に戻ることなく帰宅したのでした。3日後にあの事件が起きるとも知らずに。

f:id:arakabu625:20180621194010j:imageネイビーブルーのバルトロ(グレゴリー社HPより)

 

 

すいません、この話さらに続きます。

暴走列車編③はこちら