'19年9月14日~15日 八ヶ岳 赤岳でちか&まりテント泊デビュー!(1日目)

f:id:arakabu625:20190916175726j:image(つ、ついに!)

⛰️9月最初の三連休を使って、縦走部で南八ヶ岳へテントを担いで行ってきました。目指したのは八ヶ岳の主峰、赤岳(2,899m、日本百名山)です。今回がテント泊デビュー戦となるちか&まりは無事にテント山行を完遂できたのでしょうか。よろしければ、ご一読のほどお願いいたします。

 

■念願の赤岳へ

一昨年に縦走部を結成したとき、唯一の登山経験者だったちかちゃんはすでに多くの山に登っていた。その経験を買われて縦走部の部長となった彼女は、何も知らない俺たちをこの二年足らずの間に北アルプス八ヶ岳などのメジャーな山域にいざなってくれたのだ。そのちか部長が縦走部結成の頃「私、いつか赤岳に登りたいの」と言っていたのを覚えている。そして、赤岳がどこのどんな山かも知らなかった俺だが、「よし、じゃあいつか必ず皆で行こう」と声に出した。その念願の赤岳山行がついに実現する。

 

俺が初めて赤岳の姿を目にしたのは去年6月の北八ヶ岳天狗岳からの下山途中のことだ。朝からガスに覆われていた空の隙間に赤黒い山肌の異様な山を見つけた。それが赤岳だった。

f:id:arakabu625:20190916223347j:image(初めて見た赤岳)

 

それからはいろんな場所で何度も赤岳を見てきた。先日の鳳凰三山からもハッキリと赤岳が見えていて、次はあの山に登るんだなあと心が踊ったものだ。

f:id:arakabu625:20190916223910j:image(彼方にポチッと赤岳が見える)

 

■出発

土曜日の早朝、新宿駅南口のモンベル前に車を停めたら、すでにアイミ君がシャッターの前でパンをかじっていた。そのアイミ君が車に乗り込んでしばらくしたら、ちかちゃんも現れた。ちかちゃんの大きなリュックを受け取り、車に積んだ時にそのリュックが新調されていることに気がついた。大型リュックの定番、グレゴリーバルトロの女性用モデルのディバだ。「増えた荷物が入んないのよ」とちかちゃんが笑う。そう、今回の赤岳はちか&まりのテント泊デビュー戦でもあるのだ。

 

ちかちゃんに負けず劣らずの大きなリュック(こちらもディバ!)を担いでやって来たまりちゃんを最後に乗せて、俺たちは曇り空の新宿を6時半過ぎに出発した。

 

■美濃戸口~赤岳鉱泉

途中、高速の渋滞もあって、登山口となる美濃戸口には10時半頃に到着した。予定から1時間以上の遅れだが、今日はここから3時間の赤岳鉱泉泊まりなので時間的には余裕がある。ただ、赤岳鉱泉のテント場は「いい場所は取れないだろうなー。並びは無理かも」とアイミ君が心配していた。美濃戸口の駐車場はほぼ満車だったし、登山者を乗せたバスも数台先着していて、登山口辺りは多くの人が出立の準備をしていた。

f:id:arakabu625:20190917070405j:image11:02 入山

f:id:arakabu625:20190917070628j:image林道を進む

 

1時間ほど林道を歩いて美濃戸に到着。ここで一度リュックを下ろし、トイレ休憩を取る。俺の今日のバルトロは水1.5Lを含めて17kgほどだったが、ここまではたいした傾斜もない林道歩きだったのでなんの問題もない。ちかちゃんがリュックのヒップベルトが腰に当たって痛いと言うので、ディバは腰の内側のクッションを取り外して調整できることを教えてあげた。

f:id:arakabu625:20190917074827j:image11:58

 

美濃戸からはアイミ君の提案で北沢コースを進んだ。アイミ君は今年の7月に単独でこの辺りをテント泊で登っている。しかし、あいにくの雨で赤岳登頂は断念した。だから、今回はアイミ君のリベンジ登山でもあるのだ。美濃戸口から赤岳に向かうコースは何通りもあってよくわからないので、今回のコース選択はすべてアイミ君にお任せだ。

 

美濃戸を出てからもしばらくは林道が続き、なかなか登山道らしくならない。

f:id:arakabu625:20190917074756j:image(大きなリュックを担ぐまりちゃん)

しかし、いつの間にか辺りの景色は八ヶ岳らしい苔むす森へと変わっていた。

f:id:arakabu625:20190917075500j:image

 

何度か沢を渡り返しているうちに少し登山道にも傾斜がついてきた。テント泊装備満載のリュックを背負ったちか&まりにはここからが正念場だろう。先頭をいくアイミ君とちかちゃんと、少しきつそうになってきたまりちゃんと最後尾の俺との間がすぐに開いてしまう。動悸がするとまりちゃんが言うので、離されてもいいからなるべく息の上がらないペースで歩こうと声をかけた。

f:id:arakabu625:20190917195039j:image(ふぅふぅ💦)

14時過ぎ、入山からちょうど3時間で、今日の幕営地となる赤岳鉱泉に到着。

f:id:arakabu625:20190917195503j:image14:08 赤岳鉱泉

 

■初テント

テント場代1,000円を支払い、テントを張る場所を探したが、山小屋から下側に広がるテント指定地にはなかなかスペースがない。山小屋から少し上った森の中にアイミ君がスペースを見つけてくれて、そこにテントを張ることにした。さあ、いよいよ女性陣の初テント設営だ。

f:id:arakabu625:20190917200045j:image(がんばれー)

f:id:arakabu625:20190917224310j:image(俺はぼちぼち完成)

 

「ペグを打ち込むハンマー貸して」とちかちゃんが言ってきたので、「ペグはその辺の石ころを拾って打ち込むんだよ」(そんな重いもん持ってくるわけないだろ!←心の声)と優しく教える俺。

 

ほどなくして2人の真新しいステラリッジが見事に建った。オフホワイト色が女性らしくて綺麗だ。設営の様子を時折チェックしていたが、やっぱり吊り下げ式はスリーブ式よりも設営が簡単そうに見えたなあ。

f:id:arakabu625:20190917203617j:image(お見事!)

 

スリーブ式と違う点と言えば、四隅の張り縄はスリーブ式だとテント本体に端を結んでフライシートの外に出すが、吊り下げ式は張り縄をフライに結ぶ。そして、結んだ辺りのフライの裏側にあるマジックテープでポールと連結させるようになっていた(説明が下手でスンマセン)。もしかしたら、この部分が吊り下げ式の耐風性的な弱点かもしれない。

 

こちらは俺のステラリッジ2型。奥の方にアイミ君の青いテントも見える。傾斜がきつかったが、頭を上にして、膝下をリュックの上に乗せて寝たら割合快適だった。

f:id:arakabu625:20190917201624j:image(俺は定番の黄色)

 

全員のテント設営が終わったところですでに15時を回っていたが、遅めの昼ごはんにする。ちかちゃんたちは赤岳鉱泉の食堂で食べるらしい。俺はこれ。なにかと評判のいいセブンイレブンの『金の~』というシリーズで、レトルトカレーを買ってきた。

f:id:arakabu625:20190918194455j:image(金のビーフカレー


ご飯は朝家を出るときにジャーの中に残っていたやつをラップに包んで持ってきた。カレーを湯煎して冷やご飯にぶっかけるだけの簡単ランチだが、肉がゴロゴロ入ってて旨かった。缶ビールでほろ酔い加減になり、しばし昼寝zzz

 

昼寝から目覚めたら、夕暮れのテント場を眺めながらウッドデッキでお茶の時間だ。前々日までトルコに行っていたまりちゃんのトルコ土産の高価なお茶がみんなに振る舞われた。

f:id:arakabu625:20190918123513j:image(山の向こうに陽が落ち始めた)

 

アイミ君が「俺たちがテント張ってるところはロープの外だったみたい。まずいかも」と心配していたが、もうそのときはそのときだと皆で開き直ることにする。

f:id:arakabu625:20190918123910j:image(森の一番奥に俺の黄色とちか&まりの白いテントが見える。アイミ君のはさらに奥で見えない。やっぱりまずいか?)

 

晩ごはんは赤岳鉱泉の夕食(2,000円)を予約していた。ここの夕食はステーキが有名らしく、まりちゃんが楽しみにしていたのだが、食材の都合なのか今宵はビーフシチューに変更されていた。

f:id:arakabu625:20190918200906j:image(美味しゅうございました)

 

夕食後は再びウッドデッキに出て、まりちゃんが持参してきたワインをいただく。デッキから見渡す夜のテント場は、内部の明かりにぼんやり照らし出された色とりどりのテントがとても綺麗だった。標高2,220mの山の中で、こんな素敵な景色の一部に自分もなっていると思うと嬉しい気持ちになる。今日、八ヶ岳に来て本当に良かった。

 

夜の8時、かなり寒くなってきた。明朝の出発時間を5時半と決めて、俺たちはそれぞれのテントにもぐり込んだ。明日は赤岳だ。

 

(ここまでお読みいただき有難うございます。この項《2日目》に続きます)