一枚の写真~私の山の始まり~

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⛰️ここに一枚の写真があります。写っているのは私の父と母と四つ違いの兄、そして私。場所は、福岡と大分にまたがる英彦山という山の頂上です。昭和42年頃に撮った写真ではないかと思います。

 

昨年の5月に実家に帰省したとき、「いらんやったら捨てとくれ」と言いながら、82歳になる母がビニール袋に入った古い写真の束を差し出しました。なんだ寂しいことを言うなと思いながら、袋の中の写真を一枚一枚見ていて見つけたのがこの写真です。

 

父は私が二十歳の時に他界しました。若い時は剣道をやっていたらしいのですが、私が物心ついた頃は近所の仲間と早朝野球や山登りを楽しんでいました。兄や私が所属していた地域の子供会の野球チームでコーチをしていた姿を覚えています。山登りにも時々連れていってくれました。写真の英彦山にも何度か登ったり、山腹のキャンプ場でバンガローに泊まったりした記憶があります。そのすべてが父と一緒だったかは定かではありませんが。

 

標高1,199mの英彦山は、修験道の山として全国的にも少しは知られた山です。調べてみたら、羽黒山山形県)・熊野大峰山奈良県)とともに「日本三大修験山」に数えられるとのこと。しかも、なんと日本二百名山じゃないですか。へへ、なんだかちょっとだけ鼻が高いです。

 

ということは、今やってる《グレートトラバース3》の田中陽希も今年英彦山を登ったんですね!

 

さて、このブログ《一枚の写真》で私は何を語りたかったのか、自分でもはっきりしません。ただ、私の山体験のルーツは間違いなく父に連れられて登った生まれ故郷の英彦山だったことを、この写真を見て確信しました。そして、なによりも写真の中で笑っている父とちょっとすました母、おどけた兄と疲れたのか少し不機嫌そうな私。こんな素敵な写真を残してくれた父と母に感謝の気持ちでいっぱいなのです。

 

(終わり)

 

※田中陽希は2018年3月24日に英彦山を登っていました。ガンバレ陽希~!