'20年1月25日 黒斑山で浅間山とご対面!🌋

f:id:arakabu625:20200128222153j:image浅間山とちかとまり)

⛰️黒斑山という山をご存知でしょうか。

黒斑山(くろふやま)は、群馬県嬬恋村と長野県小諸市にある浅間山の第一外輪山の最高峰。標高2,404 mの山。

Wikipediaより

気象庁にランクAの活火山として指定され、今も入山規制が続く浅間山を間近で眺めることができる山。そして、雪山入門コースとしても人気の高い山、それが今回のターゲット黒斑山です。令和二年最初の、縦走部の山始めとして行って参りましたので、どうぞご一読のほどお願いいたします。

 

■スキーバスに潜り込め!

東京から黒斑山へ行くには電車+バスか、マイカーというのが一般的です。しかし、佐久平駅から出るバスに間に合うためには東京ー佐久平間に北陸新幹線を使う必要があります。さりとて、マイカーはノーマルタイヤとチェーンでは厳冬期の山はハードルが高過ぎる。登山口は標高2,000m近いので、道路は凍結必至です。。

 

ということで、どなたかの登山ブログで見つけたのがスキーバスの利用でした。《アサマ2000パーク》というスキー場から登山口までは徒歩15分という至近距離。登山バスと違って競争の激しいスキーバス業界は料金も格安。新宿とスキー場の往復5,800円は、片道の新幹線代より安いのです。しかも、リフト券付きだし(使いませんけど)。

【利用したスキーバス】

オリオンツアー
f:id:arakabu625:20200125191045j:image(新宿発7:20→スキー場着10:30)

 

都庁近くのスキーバス集合場所で受付を行い、スノーボードを抱えた若者が溢れる中、山登り姿の中年4人組がバスに乗り込みました。

f:id:arakabu625:20200126205659j:image(ごった返す都庁前)

f:id:arakabu625:20200127220909j:image(ずいぶん久しぶりに都庁を仰ぎ見る)

 

■いざ黒斑山へ

関越の事故渋滞で一時間以上の延着となり、11時入山の予定に対してスキー場を出たのが12時を大きく回ってしまいました。

f:id:arakabu625:20200127221236j:image12:20(スキー場から登山口へ向かう)

登山口の《車坂峠》でアイゼンを着けます。そうそう、言い忘れてましたが、今回ちかまりコンビもついに保温材入りの冬靴を導入しました!二人ともスカルパの最新モデルです。これで、雪山2シーズン目にして縦走部全員が冬靴と12本爪アイゼンを装備したことになります。すごいですねー。

f:id:arakabu625:20200128180717j:image(ライムグリーンのスカルパが格好いい)

帰りのバスの集合時間が16時20分なので、ここ車坂峠へは遅くとも16時までに戻る必要があります。黒斑山山頂からの下山にかかるコースタイムは1時間30分。逆算すると山頂を14時半がリミットです。メンバーには「途中で引き返さないといけないかも知れない」と伝えて、12時45分頃出発しました。

 

■山頂へ

登りは眺望がいいと聞いた《表コース》から行きました。カラマツとシラビソの森の中へ分け入ると、足元の雪は十分な積雪量としっかりした踏み跡で、とても歩き易い登山道です。

 

30分ほどで見晴らしのいい場所に出ました。登山口の車坂峠ですでに標高が1,973mありましたので、ここはもう2,000mをはるかに超えた世界。遠くに雪をかぶった北アルプスの山並みがきれいに見えます。槍ヶ岳もはっきり視認できました。

f:id:arakabu625:20200128182259j:image(遥か北アルプスを望む)

 

左のほうに目を転じると、遠く中央アルプスが霞み、割と近くで八ヶ岳が雲の上に浮かんでいます。

f:id:arakabu625:20200128181933j:image(雲に浮かぶ八ヶ岳

 

こうして立ち止まって遠くの山並みを眺めていると、少し汗ばんでいた首筋に気持ちいい風が吹いてきて、(ああ山っていいなあ)なんて感じる瞬間です。

 

さらに進みましょう。途中で雪に埋まりそうな噴火避難用シェルターを見つけました。登山口にあった掲示板によると、今日は噴火警戒レベル1です。

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登るに連れて、行く手の空が少しずつ広がってきました。もうすぐ稜線に出るのかなと思うと、疲れてきた体にまた元気が湧いてきます。そして、しばらく登ると一気に眺望が開け、今日の主役である浅間山が目の前にドーン!と現れました。

f:id:arakabu625:20200131115203j:image(グレートマウントアサーマ!と叫んでいる私)


いや〜、すごい迫力です。よく牛乳プリンやガトーショコラに例えられる冬の浅間山ですが、今日はガトーショコラっぽいですかね。

f:id:arakabu625:20200128185544j:image(webより)

■登頂断念

時計を見ると、この時点で14時を回っていました。残り山頂までのコースタイムを考えると、今日は途中で引き返したほうが賢明と判断。浅間山の左手前に見える《トーミの頭》までは行って、そこから引き返すことにしました。

f:id:arakabu625:20200128190904j:image(一旦下って登り返す)

 

20分足らずでトーミの頭(標高2,320m)に到着。ここは黒斑山も含めた浅間山の第一外輪山の一部になります。

f:id:arakabu625:20200128221459j:image(外輪山の連なり。一番左が黒斑山)

足元は切り立った崖になっていて、恐る恐る下を覗くと、そこには今日一番の絶景が広がっていました。浅間山と第一外輪山の間に広がる通称《賽の河原》と呼ばれる火口原です。

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f:id:arakabu625:20200128221213j:image

この辺りの景色はコーカサス地方の風景にも例えられると、ウィキペディアに書かれていました(コーカサス地方がどこにあるかも知らない私…)。葉の落ちたカラマツが雪を背景に美しいシルエットを作っています。

f:id:arakabu625:20200129080151j:image(カラマツ林)

 

浅間山をバックに今年最初の集合写真も撮りました。はいパチリ。

f:id:arakabu625:20200128223052j:image

 

ここからも、雲に浮かぶ中央アルプス八ヶ岳の幻想的な姿が見えています。よく目を凝らしてみると、八ヶ岳の峰の間になんと南アルプス甲斐駒ヶ岳仙丈ヶ岳も見えるではないですか。

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八ヶ岳にズームイン!

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(左に甲斐駒、右に仙丈)

 

黒斑山の登頂はできなかったけれど、そのお陰で《トーミの頭》でいろんな景色をじっくり堪能することができました。山頂を目指していたら、ここでは記念写真を何枚か撮るだけで足早に通り過ぎていたはずです。

 

■下山

めいめいに軽くお腹を満たし、14時50分頃に下山を開始しました。帰りは《中コース》で車坂峠まで下りる予定でしたが、途中でスキー場まで直接行けるショートカットのルートを見つけ、案内板に従って進みました。

 

トーミの頭から車坂峠まで60分(コースタイム)のところ、近道のおかげで50分ほどで直接スキー場の入り口に出た私たち。こんな登山口あったっけ?と振り返ってみると、手書きで「スノーシューコース」と書かれた小さな案内板が立っています。登山地図にはない、冬だけのルートなのかもしれません。

 

スキー場の建屋で荷をほどき、身支度を整えてバスに乗り込みました。結果的に今日の行動時間は4時間にも満たないものでしたが、短いながらも素晴らしい景色に出会うことができたし、楽しい雪山トレッキングをすることができました。それに、ちかとまりにとっては、初おろしの冬靴の慣らし登山として丁度いい負荷だったかも。

 

16時半に予定通り出発したバスは、これまた予定通りの19時40分に新宿駅前に到着。降りたバスから一番近いビルの居酒屋になだれ込んで、

f:id:arakabu625:20200129121814j:image(カンパーイ!)

 

喉を潤しお腹を満たしながら、今年の年間山行計画をざっくりと決めたりして、楽しい新宿の夜は更けていきましたとさ。

 

(終わり)

 

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