'19年3月30日 春の丹沢ハイク、からの~武甲山!

f:id:arakabu625:20190401172254j:image紫蘭、右 エビネ蘭、左 ぎぼうし

⛰️我が家の日当たりの悪い裏庭で、冬の間地中に眠っていたシランやエビネランやホスタ(ぎぼうし)が一斉に芽を出してきました。毎年今の時期に私を楽しませてくれる、ちいさなちいさなスプリング・ハズ・カムです。

そんな三月、部長のちかちゃんから送られてきた縦走部の山行計画書が《春の丹沢ハイク・檜洞丸 のご案内》。なんとも胸踊る表題じゃないすか!

 

ところが、予定していた3月30日(土)の週間天気予報がよくありません。この日だけ曇り時々雨で、気温も低い。一週間やきもきしながらみんなで予報をチェックしましたが、前日には諦めモードに。せっかくなら春の陽気の良いときに丹沢ハイクに出かけよう、ツツジが見頃の5月がいいよねー、ということで延期が決定し、けどどっか行きたいよねーという声に応えて私が出した代替案が秩父武甲山でした。武甲山は眺望を楽しむような山ではないし、以前ちか&まりも一度登ってみたいと言ってたし。

ということで、遅くなりましたが今回は秩父のシンボル・武甲山です(ちなみに私は3回目)。

 

◼️武甲山

縦走部の面々には西武秩父線芦ヶ久保駅まで来てもらい、私の車でピックアップして一の鳥居の登山口へ向かいました。この登山口へ電車で行こうとすると、最寄り駅の横瀬からはタクシーか徒歩しかありません。徒歩だと1時間半はたっぷりかかる道のりなので、車でないと少々不便なのです。

 

9時頃に登山口に着きました。

f:id:arakabu625:20190401122846j:image一の鳥居

ここの狛犬は狼です。なんでも秩父地方は狼信仰の根強い地域なんだとか。

f:id:arakabu625:20190401122940j:imageガオー

 

空はどんより曇っているだけかと思ったら、少ーし雨が降っています。ちかちゃん達はジャケットのフードをかぶり、私はレインウェアの上をすぐ羽織れるようにリュックの雨蓋の下に挟んで出発しました。

f:id:arakabu625:20190401130240j:image9:07

 

◼️山頂へ

登山口からしばらくは沢沿いの舗装路を歩きます。これが結構な急坂で、アイミ君はこのスタートでバテたと言ってました。

 

武甲山の登山道には丁目石が一定の間隔で建っていて、山頂までの残り距離と時間を教えてくれます。信仰登山の盛んな山では時折見かける参拝者用の標識らしいです。十五丁目辺りでいよいよ山道になってきました。

f:id:arakabu625:20190401144928j:image一の鳥居で見つけた一丁目の石

f:id:arakabu625:20190401135625j:image山道へ

 

スタートから30分ほどで不動滝に着きました。いつもならここで山頂の簡易水洗トイレ用に水を汲むのですが、今は冬季閉鎖中のため汲み上げ用のペットボトルがどこにも見当たりませんでした。

f:id:arakabu625:20190401142903j:image9:42 不動滝

 

中腹から上は山頂までずっと霧のなかを登ることになりました。雨は止んだようですが、木々の葉にたっぷり含まれた雨水が時おりバラバラッと降りかかってきます。

f:id:arakabu625:20190401143519j:image霧のなかを

f:id:arakabu625:20190401144018j:image霧のなかを

f:id:arakabu625:20190401143559j:image霧のなかを

登り続けて、ようやく大杉広場に着きました。

f:id:arakabu625:20190401143905j:image10:14 大杉広場

f:id:arakabu625:20190401144713j:image大杉をバックに

 

登りながら、丁目石と丁目石の間の歩数を数えてみました。五回数えて、三回は100歩前後で残り二回は80歩と120歩。だいたい100歩間隔のようです。確か五十丁目くらいまであったはずなので、5~6,000歩も歩けば山頂に着いてしまう計算ですね。(後で調べてみたら、一丁は約109mとのことでした)

 

霧のなかを登ること一時間と五十分、ようやく丁目石が五十になりました。まもなく山頂でしょう(丁目石は五十二まであるらしい)。ほら、御嶽神社が見えてきました。

f:id:arakabu625:20190401181607j:image五十丁目

f:id:arakabu625:20190401181658j:image御嶽神社の鳥居が見えた

 

神社のところが頂上だと勘違いしていたちか&まりを促して山頂へ。

f:id:arakabu625:20190401182217j:image11:07 もちろん眺望ゼロ

登山口から約2時間で、武甲山(標高1,304m、日本二百名山)山頂に無事到着です。寒い~。私の温度計は4℃を示していました。

かつての標高は1,336mだったそうですが、石灰の採掘のため元の山頂は1980年に爆破されたそうです。

 

◼️小持山から大持山へ

武甲山の山頂を早々に引き上げ、次に小持山を目指しました。この武甲山山頂から小持山を経て大持山に至る尾根歩きは、今回のルートのなかで私の大好きな区間です。

まずはどんどん下りますが、下れば下るほど次の登り返しがきつくなるのは当たり前。先頭を行く私の後ろで「どこまで下るの~?」「もう登山口くらいまで下ったんじゃないの~?」と容赦ない不平不満の声を私の背中に浴びせかける3人のメンバー。

 

その後、急登の登り返しをなんとかクリアし、ようやく小持山の山頂へ着きました。私のスマホ武甲山の山頂の寒さでシャットダウンしてしまったので、ここから先の時間はあやふやですが、確か12時過ぎ。武甲山から優に1時間以上は経っていたと思います。

f:id:arakabu625:20190401212046j:image小持山(1,269m)

 

小持山の山頂でお昼ご飯にしました。今日はちかちゃんとまりちゃんお手製の鳥塩鍋。私は大好きなクリームパンを頬張りながら、鍋が出来上がるのを待ちました。

f:id:arakabu625:20190401213532j:imageなべ~

 

さあ、お腹が満ちたところで出発しましょう。膀胱もぼちぼち満ちてきました。小持山の次は大持山に向かいます。途中にあるコース唯一の展望スポットで、あらら、ちか部長がポーズをとってますよ。

f:id:arakabu625:20190401214720j:image部長、どこ見てるんすかー?

 

大持山への登り返しでも後ろから聞こえてくる不満の声を黙殺し、山頂を目指しました。「オーツカ君が武甲山に連れていこうかって軽い感じで言うから、軽く登って軽く下りるんだと思ってたのに~」…無視無視と。

 

はい、大持山(1,294m)の山頂に着きました。14時くらいです、多分。

f:id:arakabu625:20190402122306j:imageスマホをいじるアイミ君

 

◼️下山

やれやれ、ここまで来たら後はもう下るだけ。元の登山口までここから1時間半といったところでしょうか。私も含めてみんな少し元気が出てきたようです。
f:id:arakabu625:20190401223305j:image

 

妻坂峠までの下り道は最後に直滑降のような傾斜のきつい坂になるのですが、過去2度ともここが一番きつかったことを覚えています。今回も(膝と足にくるな~)と我慢しながら下っていたら、「おーい、ちょっとストップ~」とアイミ君の声が後ろから聞こえました。振り返ると、いつの間にか後続の3人とずいぶん距離ができています。どうやらちかちゃんが膝を痛めてしまったようでした。

 

ちかちゃんが膝サポーターを着けるのを待って下山を再開。ゆっくり下り始めたらすぐに妻坂峠に着きました。

f:id:arakabu625:20190401225046j:image妻坂峠

f:id:arakabu625:20190401225222j:imageど、ど、どうしたちかちゃん?

半年振りに妻坂峠のお地蔵さまにも会えました。あとはつづら折りの道を下りきれば登山口です。
f:id:arakabu625:20190401225538j:image峠のお地蔵さま

 

15時半ちょうど。ちかちゃんの膝の故障というアクシデントはありましたが、なんとか無事に下山することができました。あー、良かった。

 

帰りは車で来た私に気を使ってくれて、反省会を北浦和で開催。駅前の居酒屋で、山とはまたひと味違う楽しいひとときを過ごしました。

f:id:arakabu625:20190402065755j:imageカンパーイ。手前の二つ、もう空いてるぞ

 

今回は私のホームコース(と勝手に思っている)武甲山で、初めてのグループ登山でした。冒頭に『武甲山は眺望を楽しむような山じゃない』なんて書いてしまいましたが、実際はそんなことありません。晴れた日には、山頂から秩父市街が一望でき、遠く谷川連邦が見渡せる素晴らしい景色が広がります。春には芝桜で有名な羊山公園を山頂から眺めるのも格別でしよう。是非一度お越しくださいませ。

f:id:arakabu625:20190402072919j:imagewebより

 

◼️最後に

武甲山登山は、山登りを楽しむだけではなく、その成り立ちを知ることも大事な山だと思っています。抜粋ですが、最後に以下ウィキペディアの一文を掲載して、武甲山の項を終わりたいと思います。

武甲山は北側斜面が石灰岩質であり、石灰岩の採掘が盛んに行われている。石灰岩採掘により山容の変化が著しく、旧山頂は既に失われてしまった。またこれにより旧山頂にあった縄文時代から近代までにいたる歴史のあった信仰遺跡、巨岩群も破壊され、完全に消滅してしまった。天然記念物の高山植物群生地も大半が失われるなど植生の破壊も著しく、奥武蔵の名峰と称えられた往年の面影は既にない。

Wikipedia 武甲山 より)

 

終わり